長野県岩村田高等学校同窓会

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「岩村田高校を発展させる会」委員会通信 修篁(しゅうこう) 第5号 令和8年8月20日

はじめに

 天気予報に酷暑という表現が登場し、連日のように気温40度超を耳にするようになりました。7月25日に仕事で甲府市へ行き、酷暑を体験しました。まさに息苦しいような暑さでした。

 近年、スポーツ界でもさまざまな暑さ対策が実施されています。例えば、夏の甲子園では朝夕2部制、クーリングタイム、ワールドカップサッカーでは前後半にそれぞれハイドレーションブレイク(飲水休憩)を設けるなどです。

 かつて、長野県は比較的気温が高くありませんでしたので、全県立高校の普通教室にエアコンが整備されたのは令和元年度・2年度でした。ちなみに、我が家は小諸市の浅間山麓標高750mにありますので、主な部屋へエアコンを設置したのは令和元年でした。そして、今年は7月の暑さに耐えかね、スポットクーラーを自室で試しています。皆さんはどのように暑さ対策されていますでしょうか。

1 高校再編進捗状況 

 8/6の信濃毎日新聞に今春の高校入試を踏まえて、公立高校離れと私立高校・通信制高校人気、選ばれる県立高校の実現に関する記事が掲載されました。その中で第2期高校再編状況が一覧表にまとめられていました。長野県全体ではこれまで委員会で共有してきた状況から大きく前進した新校はありませんでしたので、地元新校2校について現状をお伝えします。

  • 小諸義塾高校

 新校舎が完成し、夏休みを使って東雲キャンパス(旧小諸高校)から机、椅子、教卓、パソコン、楽器、クラブ用具等の引っ越しを行いました。前回記載したとおり、小諸義塾高校では上下履きの区別がありません。下足のまま校舎へ入って生活しています。

 学力に関しては一部岩高生が吸収されていると推測されますが、具体的な成果は2年後に今年の入学学年が3年生になった時に現れると予想しています。

 クラブ活動に関しては、5月から8月までに開催された東信大会、県大会、北信越大会、全国高校総体、全国総合文化祭等で高い次元で顕著な結果は見られませんでした。レスリングは東信大会学校対抗戦2位 北信越大会学校対抗戦3位、個人戦は3位以内なしでした。全国高校総体団体戦は1回戦勝利、2回戦敗退でした。選手層は厚くなりましたが、上田西高校を上回り、全国大会で活躍できるレベルには達していません。野球は春季東信大会3位、甲子園長野県予選2回戦敗退でした。近年は上位進出が続いていましたが、今年はかないませんでした。どのクラブも部員数が増えていますので、今後の成果を注視したいと思います。

 目指す学校像として小諸共学共創コンソーシアム(学校と地域が共に学び地域の未来を創造する)を掲げています。司令塔は地域連携協働室です。窓口は小諸義塾高校:地域共創係、小諸市:企画課となっており、両窓口が連携コーディネーター(学校担当・地域担当)と連携・調整しながら運営する仕組みになっています。探究学習に関しては、両窓口が連携して義塾サポーター(人材バンク)リストを作成し、企画内容に応じて講師等について連携コーディネーターと調整する役割を果たします。

  • 佐久新校

6/20に開催されました同窓会意見交換会で佐久新校プロジェクトK(校名・校歌・校章)につ

いて資料を添えて説明させていただきました。その内容によると、校名決定プロセスは以下のとおりです。令和8年11月中旬~12月中旬「校名」募集の公募開始、令和9年2月上旬懇話会構成員による一次投票、令和9年3月上旬懇話会構成員による二次投票、令和9年4月懇話会で最終校名候補2~3案の決定、ワーキンググループ9名(校長、教頭、吉岡座長、県教育委員会、アドバイザー)による最終校名候補決定、令和10年1月校長から県教育委員会へ具申、令和10年3月教育委員会定例会で校名候補の決定、令和10年5月校名・校歌・校章の発表会となっています。

 7/28の信濃毎日新聞に佐久新校の工事が11月開始の意向であるとの記事が掲載されました。記事によると、工程は2つのフェーズに分かれています。「フェーズ1」は令和8年11月~令和11年11月までを予定。内容は小体育館、プール等の取り壊し、普通教室等が入る南西側校舎や仮設校舎を新築するというものです。「フェーズ2」は2段階に分かれ、令和11年12月~令和15年11月までに既存棟(本館、北館等)を壊し、北東側の校舎や小体育館等を新築。令和15年2月~10月には仮設校舎等を壊し、外構を整備するとなっています。

 目指す学校像の中核の一つが文部科学省から指定されたSSH(Super Science High School)を生かした先端科学の教育プログラムです。浅間山や宇宙を教材に、地域とともに探究心を楽しむ学びと説明されています。7/30の信濃毎日新聞にはSSH講座が開催された記事が掲載されました。講師は明治大学黒曜石研究センター特任教授、日本旧石器学会会長の堤隆氏。講座名は「火山と人類の関係性を読み解くフィールドサイエンス」。希望した1、2年生13人が参加しました。SSHの指定を受けたことにより、自前の人材バンクだけではなく、各界のトップレベルの講師から刺激を受けることが可能になりました。このような学びをとおして探究学習はさらに深められると考えられます。

2 同窓会意見交換会Q&A集約

 当日は懇親会が控えており時間の制約がありましたので、説明は6/25にメール送信した「意見交換会発表原稿」を読み上げる形で行いました。

日時 6月20日 16:20開始17:30終了 出席者 22名 会場 大講義室

前半:県内高校再編進捗状況について説明後Q&A

Q1 (高24)中沢会長 新校は施設が新しくなるが、再編対象以外の学校はどうなるか?

A 小山県議、花岡県議、奥原校長 校舎が新しくなることはない。必要な要望を県へあげながら

対応することになる。施設は学校サイドから要望を出して進めるもの。生徒・職員の声を反映

できるようにする。

後半:再編が岩村田高校に及ぼす影響と対応について説明後Q&A

意見1 (高25)柳澤眞平T 母校には工業科が50年間あった。難関大より地方創成する人材を育てることが大切。佐久平総合技術高校と連携して、地場産業を盛り上げる教育を行う。そのために地方創成の会などを立ち上げることも考えられる。

意見2 (1998年卒)平岡さん 高校選択は生徒側にある。岩高生が何かアクションを起こした方が有効と考える。(同窓会、職員の考えよりも生徒の発想を生かす趣旨)

意見3 (高33)土屋副会長 高校再編状況を今日ようやく理解し、岩高に影響が及ぶことが分かった。自分は近くの高校なので岩高へ入ったが、自分の子どもは3人とも佐久長聖高校。学力とは別に入りたいと思える学校を作っていった方が良い。

意見4 荻原一也副会長 自分は周りから岩高と聞かされていた。口コミ情報が今の時代の広がりになっている。それも、生徒が行うことが良い。Iターンできる何かがあると良い。岩高を頭に刷り込ませていけると良い。

説明1 奥原校長 1年生の探究学習は「地域を学ぶ」をテーマにしている。同窓会と連携して進められると良い。学校の公式インスタグラムを生徒と共に立ち上げたところ。県からは昨年・今年で魅力作りとしてHP作成予算が配当され、岩高は今年該当してパスカルさんと具体的に進めているところ。

説明2 山浦教頭 高校の特別な魅力作りは探究と言われている。具体的な分野で同窓会と連携できるようにしたい。

意見5 (軽井沢支部長 土屋さん) 緊急に予算が必要になった場合、クラウドファンディングを活用する方法もあるのではないか。

集約後の委員長感想

1 高校再編進捗状況理解は深まったと感じた。

2 岩高へ行きたいと思わせる魅力づくりや工夫が必要との意見が目立った。

3 生徒の発想を有効活用できる工夫が必要との方向性が感じられた。

4 同窓会と連携した探究学習について具体的な発言はなかった。まずは人材バンク整理を早期に行い、学校側と意見交換する機会を探ることから開始するのが良いと感じた。

5 参加者が少なかったので、佐久新校開校による影響については継続して取り組むことが必要と感じた。

3 AI時代に求められる岩村田高校の魅力づくり(寄稿 井上隆委員)

近年、少子化と人口減少に伴い、長野県内でも高校再編の動きが加速しています。近隣校の再編は、岩村田高校の志願状況や生徒の学力構成、部活動などにも少なからず影響を及ぼすと考えられます。こうした環境の変化を単なる危機として捉えるのではなく、岩村田高校ならではの教育を改めて考え、発信する機会にすることが重要です。

これからの学校教育において、特に重要になるのがAIを含む情報技術への対応です。生成AIは、文章作成、情報収集、画像制作、プログラミングなど、さまざまな場面で急速に利用され始めています。将来、AIを全く使わずに仕事や生活をすることは難しくなるでしょう。

一方で、AIが出した答えをそのまま信じたり、考えることまでAIに任せたりすることには危険があります。必要なのは、単なる操作方法ではなく、情報の真偽を確かめ、自分で考え、判断し、責任を持って活用する情報リテラシーの能力です。また、家庭環境や経済状況によって、情報機器やAIに触れる機会に差が生じる「デジタルデバイド」も見過ごすことができません。学校には、すべての生徒が等しく新しい技術を学び、活用できる環境を整える役割があります。

岩村田高校には、理数教育の伝統に加え、地域社会や多様な分野で活躍する卒業生という大きな財産があります。例えば、AIや情報技術を地域産業、医療、福祉、農業、観光、防災などの課題と結び付けた探究学習が考えられます。生徒が地域の課題を発見し、AIを活用して解決策を考え、その結果を地域へ提案する。このような学びは、知識を覚えるだけでは得られない実践力を育てます。

さらに、同窓会の人材バンクを活用し、各分野で働く卒業生が講師や助言者として生徒の探究活動に参加すれば、学校と地域、世代を越えた学びの場をつくることができます。最新の技術を学びながらも、人との対話や地域とのつながりを大切にすることが、岩村田高校らしい教育の姿ではないでしょうか。

高校再編が進む中で選ばれる学校になるためには、「何を学べる学校なのか」を明確に示す必要があります。AIに使われるのではなく、AIを正しく使い、自ら考えて地域と未来を創る人材を育てる学校。その実現に向けて、生徒、学校、同窓会、地域が力を合わせ、岩村田高校独自の魅力を形にし、積極的に発信していくことが求められています。

おわりに

 今回は井上委員に「AI」をテーマに原稿を寄せていただきました。前回委員会(3/19)で井上委員が「AIに使われるのではなく、使いこなせるようにすることが大切」と日常的に使いこなしている立場から語っている姿を見たときから今回の原稿依頼を考えていました。「AI」は社会的にも注目され、これから委員会で取り組んでいく探究学習にもつながる大切な分野です。活用アイデアが浮かぶように理解を深めたいと思います。

  今回の寄稿は池田義則(3以外)、井上隆委員(3)でした。

  第6号へ続く

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